昨日、小児科に行ったら「マイコプラズマ」と診断されました。↓

肺炎の10〜20%程度がマイコプラズマが原因によって起こるといわれている、よくある病原体です。5〜14歳の年齢に多いといわれていますが、成人にも乳幼児にもマイコプラズマは感染します。家族の誰かがマイコプラズマに感染すると家族中にうつってしまいます。

 

マイコプラズマは、マイコプラズマ・ニューモニアエ Mycoplasmapneumoniae という名前の病原体で、通常の細菌とウイルスの中間の大きさと性質を持っています。ウイルスと異なり、人工の無細胞培地で増殖できる最小の病原微生物です。普通の細菌と異なり、細胞壁を持たず、 3層の限界膜をもっており、ペニシリン系やセフェム系などの抗生剤が無効で、マクロライド系やテトラサイクリン系の抗生剤が有効です。
 
 マイコプラズマには通常外来で処方されることの多いセフェム系抗生物質が効きません。逆にマイコプラズマに効果のあるマクロライド系抗生物質は細菌に対する効きが弱いのです。また、マクロライド系抗生物質はまずいので子供はなかなか飲んでくれません。そのために、症状を起こしている病原体がマイコプラズマなのか、細菌なのか、ウイルスなのかはお子さんの治療を行っていく上で大問題となるのです。

【潜伏期】
潜伏期は2〜3週間程度といわれています。潜伏期とは体の中にマイコプラズマが侵入してから症状が出てくるまでの期間のことです。マイコプラズマ感染症の人と接触してもすぐに症状が出てくるのではなく、2〜3週間の間をおいて症状が出てくるのです。

【症状】
発熱で発症し、1〜2日遅れて咳が出てきて、だんだん強まっていく、というのが典型的な経過です。咳は最初は空咳ですがだんだん痰がからんできます。頭痛、全身倦怠感、咽頭痛を伴うことも多く、初期には上気道炎(いわゆる”かぜ”)と診断されることも多いです。

【どんな時にマイコプラズマ肺炎を疑うか】
?家族内にマイコプラズマ感染症の人がいる場合
?保育園や幼稚園でマイコプラズマ感染症が流行している場合
?長期間せきが続く場合
?喘息児が気管支拡張薬などの治療にもかかわらず喘鳴が長引いたり、発作を繰り返す場合
?セフェム系抗生物質を使用しても発熱や咳嗽がなかなか治らない場合

【検査】
マイコプラズマ感染を確認するための便利な検査が最近使用できるようになりました。イムノカード「マイコプラズマ抗体」というものです。熱が出てから5〜7日たてばマイコプラズマ感染症であるかどうかがわかります。時には3〜4日でわかることもあります。症状が出始めてからの期間が短いときは本当はマイコプラズマ感染なのに検査が陰性に出てしまうこともありますが、そのような短所を理解しながら使うと非常に役にたつ検査です。

 肺炎があるかどうかは胸部XPで確かめます。胸部XPの陰影で(非定型肺炎)、マイコプラズマ肺炎かどうかの予測はつきますが、中にはウイルス感染でも同じような像を呈することがあります。

 白血球数は正常のことが多いですが、中には10000〜15000程度の軽度の上昇を示すこともあります。
CRPは軽度上昇を示すことが多いですが、陰性のこともあります。

【合併症】
喘息の既往のある子供は喘息発作が生じたり悪化したりしますから注意が必要です。高熱のためにけいれんが誘発されることもあります(熱性けいれん)。発疹が出現することもありますし、中耳炎が合併することもあります。その他にも稀ですが様々な合併症が起こる可能性があります。

【治療】
マクロライド系の抗生物質を出します。当院ではエシノール、クラリス、ジスロマックの中から選択します。最近、抗生物質の使われすぎのためか、エシノールやクラリスがあまり効かなくなってきた印象があります。困ったものです。しかし、ジスロマックを処方し続けるとジスロマックが効かなくなってしまいますので、まず、エシノールやクラリスを処方して症状が改善しなかったら、ジスロマックに変更するか血液検査を行うことにしています。

 マクロライド系の抗生物質は味がよくないのが欠点です。エシノールはまだ比較的内服しやすいのですが、クラリスやジスロマックは子供に内服させるのが困難です。一度ご家族の方もクラリスやジスロマックをなめていただくとよいと思うのですが、最初は比較的甘い味がするのですが、やがて舌がしびれるような苦みが生じてきます。もとが苦い薬を甘いコーティングで何とか飲ませやすくしているのですが、そのコーティングがとれると薬の苦みが出てきてしまうのです。このため手早く飲み込むのが薬を内服するこつです。普通の薬は薬を飲み込んだらそれで終わりでよいのですが、クラリスやジスロマックは飲み込んだ後も、わずかに口の中に残った薬から苦みが生じないように、何度も水を口に含み洗い流すように飲み込んでください。子供は一回薬のまずさを感じたら次からは飲んでくれなくなってしまいますから.....。

 アイスクリームなどに混ぜるのも有効な方法です。あっさり味のアイスクリームより「ハーゲンダッツ」のような濃厚な味のアイスクリームの方がよいようです。コンデンスミルクやケーキシロップに混ぜる方法もよいようです。ヨーグルトなどに混ぜると苦みが生じるために逆効果のようです。酸っぱいもの(酸性のもの)はだめみたいです。

 なかなか熱が下がらない、くすりが内服できない、全身状態が悪くぐったりしている、などの時には入院して治療を行うこともあります。しかし、ある程度元気なら、多少胸部XP上の陰影があっても(肺炎でも)血液検査でCRPの上昇があってもマイコプラズマ感染症であるならば、たいていの場合は外来で治療することが可能なようです。



 上の文中に症状が出始めてからの期間が短いときは本当はマイコプラズマ感染なのに検査が陰性に出てしまうこともありますが

・・・って書いてあるから、発熱は火曜日からだったけど受診を金曜に行ったのは、正解だったようです。


 本当に淡〜い水色で「陽性」が出たんで!


 お薬も最初から「ジスロマック」を処方してもらえました。


 
 うちの子の今回の病状は、

・38℃以上の熱

・食欲低下(お腹が空いてるのにお腹が痛くて食べられない)

・便は普通。

・咳は少しだけ。


なので、こんな薬を処方されました。

・ジスロマックカプセル小児用100g(抗生物質)

・ジスロマック錠250g

・ビオフェルミンR錠(整腸剤)

・カロナール錠200(解熱剤)

・ムコソルバン錠(でにくい鼻汁の排出を促す薬)



 私も感染してしまわないように、気をつけねばです!!



 夏休みの宿題が山ほどあるけど、先生からは「治ってからで良いでしょう?」って勉強のドクターストップがかかったのでテレビと食事以外はベッドで安静にさせたいと思います。

コメント

シマリス
2008年7月26日16:52

看病も大変です。お子さんが治った後にはちみつさんが倒れませんように!食欲出ない季節ですが、栄養と睡眠で病気にならないように頑張ってくださいね。

はちみつ
はちみつ
2008年7月27日23:50

看病なんて言うほどのことしていません(^^;

でも今週末は旅行に行くから、発病しないように気をつけなきゃデス!

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